
デバイスマネジメントとは?PCキッティングから廃棄までライフサイクルマネジメント(LCM)を一括サポート
この記事のポイント
- PCキッティングには専門知識が必要で、情報システム部門の大きな業務負荷となっている
- テレワーク時代はセキュリティリスクやIT資産管理の複雑化など新たな課題が発生
- ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」で機器のライフサイクル全体を効率的に管理
企業のIT機器導入時に欠かせないPCキッティング。開梱から各種設定、ソフトウェアインストールまで、その作業は多岐にわたり専門的な知識を必要とします。新入社員の入社時や定期的な機器更新時には、数十台から数百台規模の作業が発生することもあり、情報システム部門の業務負荷となるケースも少なくありません。
さらにテレワークの普及により、社内端末管理はより複雑化しています。オフィスだけではなく自宅や外出先など、さまざまな場所で使用される端末の把握に加え、OSサポート終了への対応、故障時の迅速な対処、廃棄時の確実なデータ消去など、デバイスマネジメント全体を通じた継続的な管理が不可欠となりました。
しかし、これらすべてを自社で実施するには課題が山積しています。作業場所の確保、専門人材の配置、セキュリティ体制の構築など、解決すべき問題は少なくありません。
こうした課題に対し、ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」は、計画・調達・導入・運用・保守・データ消去廃棄支援の6つのフェーズで包括的なサポートを提供。キッティング代行からIT資産管理まで、ワンストップで対応いたします。
本記事では、PCキッティングとセットアップの違いといった基本概要から、サービスの具体的内容、キッティングアウトソーシングにより解決できる3つの経営課題について詳しく解説していきます。
デバイスマネジメントの必要性と情報システム部門の課題

PCキッティングは単純な初期設定作業ではありません。開梱から台帳登録まで多岐にわたる作業工程があり、セットアップとは異なる包括的な業務です。さらに、働き方の多様化により、オフィス勤務、在宅勤務、ハイブリッドワークなど、さまざまな勤務形態に対応したデバイス管理が求められるようになりました。
ここでは、PCキッティングとセットアップの違いを明確にしたうえで、現代の情報システム部門が直面する具体的な課題について詳しく見ていきましょう。
PCキッティングとセットアップの違い。ゼロタッチキッティングやMDM導入の活用と課題
PCキッティングとセットアップ、この2つの用語はよく混同されますが、実は明確な違いがあります。
セットアップは主にソフトウェアを導入し使用できる状態にすることを指します。一方、PCキッティングはより包括的な概念。開梱・通電確認から始まり、周辺機器の接続、BIOSのセットアップ、OSやソフトウェアのインストール、ネットワーク設定、セキュリティ設定、さらには管理ラベルの貼付や台帳登録まで含まれます。
つまり、セットアップはPCキッティング作業の一部。PCキッティングは機器の物理的な準備から設定、管理登録まですべてを包含する作業なのです。
PCキッティングの実施方法は主に以下の3種類です。
- 手作業:1台ずつ個別に設定を行う従来の方法
- クローニング:マスターPCを作成して複数台にコピーする方法
- ゼロタッチキッティング:クラウド上の設定情報をもとに自動的にキッティングを行う最新の方法
手作業では1台あたり2〜3時間を要することもあり、台数が増えるほど作業負荷は増大します。また、作業者によって品質にばらつきが生じるリスクも。
こうした課題に対し、モバイルデバイス管理(MDM)を活用する企業も増えています。MDMはPCやタブレットなどのデバイスを一元管理・監視するシステムで、遠隔での設定変更やアプリ配布が可能です。しかし、MDM導入だけでは物理的なキッティング作業や初期設定、故障時の対応、廃棄処理といった作業は解決できません。
PCキッティングを効率的に進めるには、MDMツールの活用に加えて、物理的な作業も含めた包括的なデバイス管理体制の構築が重要となるでしょう。
働き方の多様化がもたらす社内端末管理の新たな課題
オフィス回帰、在宅勤務の継続、ハイブリッドワークの定着など、企業の働き方は多様化の一途をたどっています。この変化は、デバイス管理に新たな複雑さをもたらしました。
社内外で使用される端末の一元管理、OSサポート終了への対応、廃棄時のデータ消去など、ライフサイクル全体を通じた管理が不可欠に。しかし、これらすべてに自社で対応することは、もはや現実的ではありません。
セキュリティリスクの増大、業務効率の低下、コスト管理の複雑化。これらの課題解決には、専門的なデバイスマネジメントの活用が有効です。次章では、ctcのサービスがどのようにこれらの課題に対応するのか、詳しく見ていきましょう。
ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」の全体像

ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」は、PC・タブレットの導入計画から処分までのライフサイクル管理サービス(LCM)※を提供しています。単なるキッティング代行ではなく、計画・調達・導入・運用・保守・データ消去廃棄支援の6つのフェーズで包括的なサポートを実現。
各フェーズの具体的なサービス内容と、ctcならではの特長について詳しく解説します。
※LCM(Life Cycle Management)とは、企業におけるIT 資産の調達から廃棄までのライフサイクルを一貫して管理する方法です。主に「計画・調達」「導入」「保守・運用」「廃棄・処分」といった4 つの工程から構成されます
ライフサイクル全体をカバーする6つのフェーズ

ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」は、以下の6つのフェーズでデバイスのライフサイクル全体をサポートします。
- 計画:機器選定支援と導入計画立案を実施。お客さまの業務要件に最適な機器の選定と効率的な導入スケジュールの策定をサポート
- 調達:機器調達とライセンス調達を担当。複雑な調達業務を代行することで、お客さまの負担を軽減
- 導入:マスターイメージ作成、テプラ貼付・台帳登録、PCキッティング作業を実施。すぐに業務で使える状態にして納品
- 運用:IT資産管理台帳の作成・更新・棚卸しを代行。お客さまによる管理作業は不要
- 保守:故障機修理手配とピックアップ対応を実施。機器トラブル時の迅速な対応により、業務への影響を最小限に
- データ消去・廃棄支援:端末入替案内、廃棄端末データ消去、廃棄調整を実施。情報漏洩リスクを防ぎながら適切な廃棄処理
これら6つのフェーズを一貫してサポートすることで、デバイス管理にかかる煩雑な業務を大幅に軽減いたします。
ctcのPCキッティング代行&アウトソーシングサービスの3つの特長

ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」は、多くの企業が抱えるデバイス管理の課題を解決するため、以下の3つの特長を持つサービス設計となっています。Windows 11対応の遅れ、資産管理の不備、リソース不足、保管スペースの確保といった具体的な課題に対応します。
1. 調達から廃棄までワンストップ提供
入替計画、調達にかかわる段階からお客さまニーズに合わせて対応。入替により不要となった端末のデータ削除、廃棄までお任せいただけます。Windows 11対応やOSサポート終了に伴う機器更新など、計画的な入替をトータルでサポートすることで、お客さまの負担を大幅に軽減します。
2. 柔軟なキッティングサービスの提供
さまざまな種類の端末で少量から大規模入替時のPCキッティングまで、お客さまニーズに応じて対応可能。キッティング後の端末は全国どこでもお客さま指定の拠点へ配送可能で、社内のリソースが足りずPCキッティングまで手が回らないという課題を解決します。
3. IT資産管理と保管の一括アウトソーシング
お客さまによるIT資産管理台帳の作成・更新・棚卸しは不要。IT資産管理にかかっていた時間と手間を軽減します。予備機の保管は当社にて実施。故障時はキッティング済みの端末をお届けすることで、予備機の保管スペースが確保できないという課題も解決します。
ctcのBPO「デバイスマネジメントサービス」で解決できる3つの経営課題

企業のIT環境は複雑化の一途をたどり、情報システム部門はさまざまな課題に直面しています。ctcのBPO「デバイスマネジメント」は、以下の3つの主要な経営課題を解決します。
1. セキュリティリスクの増大
OSサポート終了後は不具合や脆弱性が修正されず、テクニカルサポートも受けられないため、大きなセキュリティリスクとなります。ctcでは、Windows 11対応を含む計画的な機器更新をサポート。廃棄時の確実なデータ消去により情報漏洩を防ぎます。
2. 業務効率の低下
社内リソース不足でPCキッティングまで手が回らず、本来のコア業務に集中できない状況を改善。調達から廃棄までワンストップで提供し、故障時にはキッティング済み端末を迅速に配送。業務への影響を最小限に抑えます。
3. コスト管理の複雑化
IT資産管理の不備や予備機保管スペースの不足といった課題を解決。IT資産管理台帳の作成・更新・棚卸しが不要となり、必要な時に必要な分だけ利用可能に。固定費を変動費化して効率的なコスト管理を実現します。
BPO「デバイスマネジメント」で実現する効率的なIT機器管理

PCキッティングは企業のIT機器管理において避けて通れない業務ですが、その範囲は導入時の作業だけにとどまりません。計画、調達、導入、運用、保守、廃棄まで、ライフサイクル全体を通じた管理が求められています。
ctcのBPO「デバイスマネジメント」は、これらすべてのフェーズをワンストップでサポート。情報システム部門の業務負荷を軽減します。特に働き方が多様化する現代において、セキュリティリスクへの対応、業務効率の改善、コスト管理の最適化は重要な課題。本サービスがこれらの解決に貢献します。
また、PCキッティング後の機器に関する従業員からの問い合わせ対応も、情報システム部門の負担となることが少なくありません。ctcでは、デバイスマネジメントに加え、社内問い合わせを効率化するITヘルプデスクやオンサイトSEなど、情報システム部門を支援するさまざまなBPOサービスを提供しています。
「Windows 11対応の遅れ」「IT資産管理の不備」「PCキッティング作業の負担」など、機器管理に関する課題をお持ちの企業さまは、ぜひctcまでお気軽にご相談ください。